当直メモ・薬剤メモ・各種文書の書き方 2019/12/3更新済み後全掲載9

当直メモ・薬剤メモ・各種文書の書き方 2019/12/3更新済み後全掲載9

経腸栄養(PEGNGから投与する栄養)/PEG増設時のパス

☆経腸栄養(PEGNGから投与する栄養)
・基本
  CZ-hi
300ml/300kcal/240ml) 13
 
白湯50-50-50ml
 
1-1-1g
cf)
簡便に以下の①か②で様子見てもよい(PEG/レビン)。
メイバランス1.5200ml/300kcal/150ml)+白湯200ml 13(療養病院での注入は白湯は1150mlでもよいし、心不全ある場合は1回の白湯を50-100mlほど、ただし水分が少ないと便秘になることあり注意)
ハイネゼリーアクア(250g/200kcal/200ml4P1P-2P-1P/2P-2P
・ラコール(200ml/200kcal/170ml) 11-2-1
 白湯200-50-200ml 塩1-1-1gMA-R2.0(200ml/400kcal/140ml) 12
 
白湯200-400-200ml
 
2-2-2gPGソフト(200g/300kcal/130ml) 13
 白湯(とろみ)200-200-200ml
cf)PG
ソフトは胃管からの投与は粘度が高く難しい。
・ハイネゼリーアクア(250g/200kcal/200ml) 16本(白湯なし)
・アクトエールアクア(400g/300kcal/328ml13本もしくは300-300-400kcal(白湯なし)
 注)逆流が多い場合。ハイネゼリーアクアよりアクトエールアクアの方がさらに粘度が高い。どうしても逆流する場合は腸瘻という方法もある。
GFO CZ-hiまでは始められない時、とりあえず腸管を動かす目的
  GFO100ml
13
 
毎食、白湯50mlを流す
・状態悪いとき
 CZ-hi 朝1
 
白湯200ml13
・腎不全時はCZ-hiの代わりにリーナレン
・肝不全はCZ-hiの代わりにアミノレバン
片麻痺でも嚥下はOKである。無理そうならNGを留置しながらペースト食(パターンを嚥下食Cにして、主食と副食をペーストにする)などを食べてもらい、嚥下できそうならNGを抜去する。
・メイバランス13本追加 
 食思不振あるとき
PEGNG希望しない高齢者の場合、食事困難時はエンジョイゼリー23+バランスゼリー1個を13回でも良い。
cf)
胃瘻時の嘔吐、下痢、便秘について
・嘔吐や下痢は時間をかけて投与したり、ガスモチン513回、ランソプラゾール1511回併用する。
・便秘時はマグミット2T/2x-6T/3x、センノシド1-2T就寝前、ナウゼリン10mg1.5T/3xガスモチン5mg3T/3x(もしくはモサプリド3包分3)などを追加する。(デフォルトで処方し下痢気味にコントロールするのがよい)
cf)
必要エネルギーと水分量
・必要エネルギー量:Harris-Benedictの公式
 女性の基礎代謝量:6659.6×体重kg1.7×身長cm7.0×年齢
 男性の基礎代謝量:6613.7×体重kg5.0×身長cm6.8×年齢
 必要エネルギー:基礎代謝×活動係数
 活動係数:
  寝たきり(自己体動なし):1.0-1.1  寝たきり(自己体動あり):1.1-1.2  ベッド外活動(車椅子):1.2-1.3  ベッド外活動(歩行):1.3-1.4  積極的なリハビリ:1.5以上
・必要水分量:①30ml×現体重、1ml×エネルギー投与量、1500ml×体表面積
注)PEG造設時のパス
・造設当日はアタラックスP25mg1A+硫酸アトロピン0.5Aを筋注。
・造設当日から翌日までセファメジン2g12回。
・造設当日から3日後までアドナ50mg1A/日を持続投与。
・造設3日後から白湯100ml3回、造設4日後からハイネゼリーアクア1Pから開始。1日に1Pずつ増やす。
・造設6日後まで瘻孔周囲を消毒、7日後に抜糸。
cf)PEG
周囲の発赤はアズノール軟膏
cf)
・エンシュアリキッドは缶なので重たいが、薬剤として処方できる。1ml=1kcal。ただし、セレンなど微量元素が不足する。水を入れたい場合はエンシュアリキッドH(1ml=1.5kcal)がある。
・ラコールは紙なので重たくない。味が和風。薬局で売られている。
エレンタール脂肪酸を含んでいない。IBDなど炎症性腸疾患に使う。低残渣、易吸収。
注意)
・注入開始し、発熱、嘔吐、下痢あれば回数を増やして、1回の注入量を減らす、頭位を上げる等。
・リフィーディング症候群に注意する。P↓Mg↓で低PRBC中の2,3-DPGHbO2を離れにくくするので、SatがよくてもO2利用ができないことがあり、MIを起こすことあり。通常は10kcal/kgくらいから開始する。ビタミンB1欠乏もあるので注意する。


ピロリ除菌療法

☆ピロリ除菌療法
・ランサップ800 1シート(1週間分) 朝夕2
 タケプロン1錠、アモリン3錠、クラリス2錠が1回分で2回分が1シートに入っている。
 半分量の400でも除菌率は変わらないが、喫煙者や大柄男性では800にする。
・タケキャブ20mg2T/2x クラリス200mg4T/2x サワシリンカプセル6C/2x エンテロンR2g/2x 朝夕2回 1週間
ガスター 40mg 1錠 就寝前 56日分
 ランサップで1週間除菌後に2ヶ月ガスターに切り替えた後、外来にてUBT呼気試験を行う。
 胃潰瘍瘢痕などがないときは省略可能。
注)
・通常はすぐに除菌療法を開始する。
胃潰瘍後は1ヶ月間、PPIを投与後に除菌を開始する。
PPI服用あるときはガスター2週間切り替えてからランサップを開始する。
PPI、ランサップに下痢の副作用があることを説明すること(タケプロンは下痢の副作用あり)。
☆2
次除菌
・ランピオンパック(タケプロン30mg2T/2x、アモリンカプセル250mg6T/2xフラジール250mg2T/2x7日間
・タケキャブ20mg2T/2xサワシリンカプセル250mg6C/2xフラジール250mg2T/2x 7日間
注)ペニシリンアレルギー時:
  クラビット500mg1T/1xタケプロン30mg2T/2xフラジール250mg2T/2x
cf)
腎機能障害あるときはクラリス200/1xに減量する。サワシリン、タケキャブは同容量でよい。

除菌療法が保険対象になる場合
内視鏡にて慢性胃炎と診断
内視鏡もしくは胃透視にて胃、十二指腸潰瘍と診断
・早期胃癌内視鏡治療後
・胃MALTリンパ腫
・特発性血小板減少症
注)
内視鏡治療は過去6か月以内が望ましい。
内視鏡検査は他施設でもいいが、レセプトに日付と所見の記載が必要。
☆H.
ピロリ検査(内視鏡を用いない場合)
・抗体測定(抗体価が3以上10未満は陰性高値で、UBTや便中抗原を検査し陽性であれば現感染)
尿素呼気試験(UBT)(PPI2週間中止する必要がある)
・便中ヘリコバクターピロリ抗体測定(PPI2週間中止する必要がある)
除菌後効果判定
UBTや便中抗原は除菌後3か月後に行う。
PPIを投与している場合は中止してから2週間後に行う。
・抗体で判定する場合は除菌6か月後に測定し抗体価が前値より50%以上低下していれば除菌成功とする。
UBTは食後4時間以上あけて行う。喫煙後30分以上あけて行う。


軟膏

☆軟膏
・かゆみ:オイラックスクリームをまず使ってみる。他にヒルドイドローション、ヒルドイドクリーム、レスタミンクリーム。
cf)
オイラックスクリームが効かない時はヒスタブロック(セレスタミン11-2錠を11-4回投与する(1錠にPSL2.5mgが含まれることに注意、長期使用ならH2ブロッカーを併用する)。
cf)
ヒルドイドの一般名はヘパリン類似物質
・褥瘡:イソジンシュガーパスタ(感染巣ある場合は外科コンサルトの上、デブリしてもらうこと)
・下痢やPEGのかぶれ:アズノール軟膏
・真菌様のかぶれ:ビスコポールやラミシールクリーム
蜂窩織炎:アクリノール液
乳がん自壊部の軟膏はロゼックスゲル0.75%などを使うとよい。ない場合はメトロニダゾール250mg4錠+プロピレングリコール3ml+親水クリーム ニッコー96gを混ぜたものを1日数回塗布する。
・療養病院での皮膚軟膏は次の順に1-2週間ずつ様子みていく。オイラックスビスコポール→デルモゾールG。小水疱あればビダラビン軟膏。全身性の時はデルモゾールG30g+ワセリン30gを混ぜて塗布する。2週間して改善あればデルモゾールを漸減していく(例:デルモゾールG20g+ワセリン40g)。


低蛋白血症、腹水(肝硬変、がん末期)

☆低蛋白血症、腹水(肝硬変、がん末期)
献血アルブミン25%12.5g50ml 1
 11回投与 3日間。1ヶ月に6回まで投与可。
cf)
癌緩和ケア中ならコストの面でCARTという方法もある。 腹水もある場合はラシックス201Aを混注する。
・ソルダクトン1001A+生食20ml 静注(ソルダクトンは生食以外は全て白濁するので、側管から投与せずにフラッシュで投与する)
cf)
水分制限を行う(食事水分1000ml、飲水制限800ml)。
cf)
肝硬変で肝性脳症や消化管出血があり食事取れないときはアミノレバン200-400ml/+フィジオ35 500ml1日最大1000mlほどにしておく。経口摂取できるならリーバクト3包分3を使う。
エレンタール40g300mlに溶かして朝夕2回 吸収不良があるとき


ERCP時のパス

ERCP時のパス
ミダゾラムドルミカム10mg/2ml 1A ペチジン(オピスタン)35mg/1ml 1A+生食100ml点滴
 ブスコパン20mg/1ml 1A注)上記をERCP前に処方しておく
・フサン10mg
 
生食100ml 15分かけて12回(ERCP前日から開始)
注)フサンは溶解用の蒸留水20mlを入力すること。
・痛みなく、採血データがERCP前より増悪なければERCP翌日昼から流動食開始 
cf)ERBD
だけならワーファリン中止しなくてもよい。
cf)
ワーファリン内服中でERCP予定だが、不穏ありヘパリン持続静注できないときは、プレタールを投与し、2日前に中止する。
cf)ERCP
時の点滴オーダー
当日:
ペチジン35mg1Aivミダゾラム10mg+生食100mg、フサン10mg+生食100ml12回、マキシピーム1g+生食100ml12回、ラクテック500ml、ソリタT3500ml12
翌日:
フサン10mg+生食100ml12回、マキシピーム1g+生食100ml12回、ラクテック500ml、ソリタT3500ml12


造影剤

☆造影剤
・ガストログラフィン 経口/注腸用76100ml 経口は10-30ml原液/注腸は3-4倍で希釈
 CF
で大腸癌見つかった時に注腸で使用
・ウログラフィン 60%20ml 生食で2倍希釈
 ERCP
PTCD、関節造影、膿瘍のドレーン造影時に使用
・オムニパーク 
 
造影CTで使用
・イソビスト
 
脊髄造影で使用


服用時間の略語

☆服用時間の略語
N
:毎食後
M
:朝食後
T
:昼食後
A
:夕食後
VdS
:眠前
VdE
:食前


逆流性食道炎

逆流性食道炎
・タケキャブ(ボノプラザン)2011回 朝食直前 4週間投与
 改善あれば維持療法としてタケキャブ10mgに減量する
 不十分であれば難治性GERDとしてさらに20mgのまま4週間投与できる
 維持療法から再燃した場合は20mgに増量し4週間投与する
cf)
GradeA/B2週間、C/D4週間投与で粘膜損傷が改善する。
  ・高ガストリン血症により胃カルチノイドの危険性も否定できないため、4週間投与の後はパリエット10㎎に変更し維持療法としても可。
   
・痛いときに服用(on demand)は症状改善も粘膜損傷改善のはつながらない。
(追加分)
ガスモチン5㎎ 3錠分3 毎食前
・アルロイドG内服液(5%) 120-60ml 13-4回 毎食間および就寝前
ガスターD20㎎ 1錠分1 夕食後
・生活指導(頭位挙上、左側臥位、就寝3時間前の食事禁止)
cf)
・再発因子:食道裂肛ヘルニア、GradeC/D、ピロリ菌陰性、萎縮性胃炎なし、非喫煙者、女性、身長150㎝以下
   
GERDのうち60%NERD(粘膜損傷なし)、20%はびらん性食道炎、10%はバレット食道。治療抵抗性になるのはNERD>>バレット食道>びらん性食道炎。GradeDはいきなり発症する。NERDからGradeDに増悪するのは5%程度。
cf)PPI
の用量
逆食(初期/8)、②逆食(維持)、③NERD、④消化性潰瘍(8/十二指腸6)、⑤アスピリン/NSAIDs併用時、⑥除菌
・ネキシウム(エゾメプラゾール):①20mg②10mg③10mg④20mg⑤20mg⑥20mg×2オメプラール(オメプラゾール):①20mg②10mg③10mg④20mg⑤非適応⑥20mg×2タケプロン(ランソプラゾール):①30mg②15mg③15mg④30mg⑤15mg⑥30mg×2パリエット(ラベプラゾール) :①20mg②10mg③10mg④20mg⑤非適応⑥10mg×2


よく使われる漢方

☆よく使われる漢方
・便通異常、腹部膨満感:100大建中湯(だいけんちゅうとう)
・下痢型の過敏性腸症候群口内炎14半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)
・全身倦怠感:41補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
・鼻炎、鼻水:10青竜湯(しょうせいりゅうとう)
・空咳:29麦門冬湯(ばくもんどうとう)
・不安障害、不眠症12紫胡加竜骨牝蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
認知症に伴う周辺症状:54抑肝散(よくかんさん)


シップ

☆シップ
MS温シップ、MS冷シップ:サリチル酸メチル/カンフル/メントール/ハッカ油/抗ヒスタミン剤含む、11-2
・セルタッチパップ、フェルナビオンパップ:フェルビナク1日数回
・アドフィードパップ:フルルビプロフェン、12
モーラスパップ、ケトプロフェンパップ:ケトプロフェン、12


認知症

認知症
アリセプト3mg1錠分1→2週間後に5mg1錠分1→4週間後に10mg1 錠分1 アルツハイマー(AD)、レビー小体型(DLB)に適応。消化器症状(嘔吐、下痢など)、徐脈、易興奮性や不穏などあり
・イクセロンパッチ/リバスタッチパッチ114.5mgから開始し、4週間毎に4.5mgずつ増量し18mgが維持量
 アルツハイマー型のみ。レビー小体型には保険適応ないが効果あり。消化器症状は他のChEIより少ない。
cf)AD
DLBともにアリセプトかイクセロン/リバスタッチ。
cf)
リバスタッチは剥がれたら新しいものを貼って構わない。血中濃度が一定になるようになっているので。
・メマリー115mgから開始し1週間毎に5mgずつ増量し20mgが維持量
 記憶定着、不機嫌や攻撃性はメマンチン就寝前。アルツハイマー型のみに保険適応あり。前頭側頭葉変性症(FTLD)ChEIで悪化するので注意。通常、ChEIと併用して使う。
・抑肝散7.5mg3毎食前
 
レビー小体型で攻撃性あるとき。6週間で効果なければ中止。
・グラマリール75mg150mg32511回から開始
 レビー小体型や脳梗塞後で攻撃性あるとき。
セロクエル25mg0.5-1錠就寝前
 
レビー小体型で攻撃性あるとき。効果ない時は112回、就寝前と昼食前に増量する。DMでは禁忌。
リスパダール内用液1mg/mL)就寝前~112回、就寝前と昼食前
 
レビー小体型で攻撃性あるとき。
cf)
認知症が高齢者の食思不振の原因になっていることあり。
・プラビックス75mg1錠分1 脳血管性認知症の時。
認知症治療薬について>
アルツハイマー認知症(AD)・ドネペジル(アリセプト):ChEI、軽度~高度、錠剤/OD/細粒/ゼリー
・リバスタチン(リバスタッチ):ChEI、軽度~中等度、パッチ
・ガランタミン(レミニール):ChEI、軽度~中等度、錠剤/OD/液剤、DLBにも有効だが保険適応はなし。
・メマンチン(メマリー):NMDA受容体拮抗薬、中等度~高度、錠剤、他のChEIと併用して使う
cf)ChEI
は下痢、嘔吐などの消化器症状や易興奮性/不穏、徐脈の副作用あり。リバスタチンは消化器症状が少ないので他薬剤で副作用出たときに使用してみる。3剤とも効果は差なし。副作用見ながら、2週間ごとに緩徐に増量し、副作用の出ない範囲で維持量とする(必ず増量しないといけないとは限らない)。特に興奮や不穏は認知症の進行なのか、ChEIの副作用なのかわかりにくいことがある。メマンチンは鎮静効果が強く出て眩暈、傾眠、食思不振が出ることあり。
cf)ADAS-cog
(エーダスコグ)の70点満点のうち3-4点の改善効果、ADLでは年間2か月分の信仰予防効果あり。ただし効果には個人差がある。
cf)
アルツハイマー型は記銘力障害が中心、物取られ妄想、意欲低下、徘徊、嫉妬妄想、head turning sign。診断は髄液中のβアミロイドやタウ蛋白の増加、βアミロイドPETなど。
レビー小体型認知症(DLB)・ドネペジル(アリセプト):幻視が消失するなど効果は出やすい、ChEIの中で保険適応はこれのみ。
・クエチアピン(セロクエル):幻視が強い時などは2575mgを就寝前に内服する。DMでは禁忌。
L-dopa パーキンソンニズムが強い時
cf)
幻視、初期からのパーキンソンニズム、REM睡眠行動異常(悪夢や睡眠中に叩く等)、自律神経障害(頑固な便秘や起立性低血圧)など。MIBGシンチにて診断する。
脳血管性認知症
生活習慣病の改善、抗血小板薬、抗凝固薬など
cf)
脳梗塞をきっかけに認知症が進むが、因果関係がはっきりしないこともある。
cf)MRI
や脳血流SPECTにて診断する
前頭側頭葉変性症(FTLD)・対処療法が中心で、非定型精神病薬を使うこともある
cf)
緩徐進行する失語タイプ、行動異常を伴うタイプ(going my way、脱抑制)がある。物忘れは目立たない。
軽度認知機能障害(MCI
ChEIによる進行予防効果は認められない。デメリットの方が大きい。
cf
認知症を疑うepisode:用事を忘れる、同じものを何個も買う、会話が同じ内容、残薬があるのに服用していると取り繕う、衣服の着脱に時間がかかる等。
注意)認知症診断の前に甲状腺機能、低血糖、低Na、高CaB1,B12,葉酸欠乏、頭部CTにて正常圧水頭症(歩行障害、尿失禁などを伴う)、慢性硬膜下血腫を除外する。
cf)
アルツハイマー認知症では嚥下機能と病状の進行が一致しているが、脳血管性認知症レビー小体型認知症では全身状態が悪化する前に、嚥下機能が低下する場合もある(元気そうに見えているのに誤嚥性肺炎ばかり起こす)。


鼻出血/血尿/喀血

☆鼻出血/血尿/喀血
ターミナル、認知症などで積極的治療が難しい場合は、アドナ303T/3x,トランサミン250mg6C/3xにて経過みていく方法もある。
トランサミンは心血管リスクある場合は使わない。チチナ100mg+生食100ml11回投与する。アドナ30mg3錠分3でもよい。
・内服例はアドナ30mg2錠分2+トラネキサム250mg2錠分2+グラケー2C2・内服できないときは、チチナ50mg+トランサミン250mg+生食100ml12回投与。

cf)
療養病院での血尿
・まずは出血性膀胱炎を疑う⇒抗生剤
(寝たきりの患者で尿路感染を起こすと血尿をきたすことがある。ひどいときは膀胱カテーテルを留置して洗浄するとよい。抗生剤も考慮。)
・バルーンの自己抜去による損傷⇒バルーン再留置+ミトンなど拘束
・寝たきり男性患者の血尿は尿管結石のことがある(後日、バルーン内に結石を認めることがある)⇒疼痛管理
・膀胱癌や腎癌を疑って細胞診をしてもよいが適応はないと思われる


夜間頻尿

☆夜間頻尿(高齢女性)
抗コリン薬:
 異常な膀胱収縮の抑制。ただし、尿閉になることがある。1st choiceβ3作働薬。
 副作用:口腔乾燥や便秘、尿閉、中枢神経症状、心拍数増加など
 禁忌:尿閉緑内障、腸閉塞、重症筋無力症、重篤な心疾患、肝障害
・ベシケア 115mg10mgまで増量可能(Cr30以下では2.5mgから開始し5mgまで)
 緩徐な作用で心拍数増加などのM2作用が少ない。M3受容体選択性の拮抗薬。
 cf)M1:中枢、胃、食道、M2:膀胱、心臓、M3:膀胱、大腸、唾液腺
・ウリトス 10.1mg12回 朝夕食後 10.2mg12回まで増量可能
 特にM2作用が少ないため循環器リスクあるときに使う。M1,M3拮抗作用で、膀胱選択性が高い。
バップフォー 1120mg食後服用、120mg12回まで増量可能
 抗コリン作用とCa拮抗作用。神経因性膀胱に有効。
・ネオキシテープ73.5mg 111枚を下腹部、腰部に貼付
 経口投与できないとき。
 膀胱浸潤による過活動性膀胱にはネオキシテープ3.5mg11枚、大腿か下腹部に貼付する。
β3
作働薬:
・ベタニス 1150mg 
 OAB1st choice。膀胱の蓄尿機能を高め、過活動性を改善。心拍数増加やQT変化も稀にあるため、心血管疾患ある場合は事前に心電図を。βblocker使用時は注意。
 子宮や前立腺の萎縮がくるため50歳以上で投与する。生殖可能な年齢への投与は避ける。
cf)
過活動性膀胱(OAB)について
OABの定義:18回以上排尿かつ尿意切迫が週1回以上(OABSS:スクリーニングテスト)
 尿意切迫の例:冷たい水に触れるとトイレまで我慢できない、トイレ前にもれる、旅行前にトイレを我慢etc
・処方前に残尿量をエコーで確認(排尿後の残尿100ml以上なら専門医へ)
・男性のOABBPHに合併したものがほとんどなのでまずは泌尿器科へ。α1blockerBPHを改善させればOABも改善する。
・高齢女性の尿失禁には過活動性膀胱(重症例が切迫性尿失禁)、腹圧性尿失禁がある。
・生活指導は肥満をなくす、喫煙をやめる、過度の飲水やカフェインやアルコール、炭酸をやめる、便秘を避ける、足を組む等を1か月してみて効果ないときは薬物療法
・骨盤底筋訓練(PFMT)は肛門、尿道、膣まわりの訓練の筋を5-10秒閉めたり緩めたりを20-30回繰り返したあと、0.5-1秒閉めたり緩めたりを20-30回繰り返す運動を1セットとして13セットを行う。
・過活動性膀胱は無症候性も含む脳梗塞パーキンソン病、頚椎症、骨盤内手術による神経因性膀胱や子宮脱による下部尿路閉塞、骨盤底の脆弱性が原因。症状は18回以上の夜間頻尿や切迫性尿失禁。
・過活動性膀胱には抗コリン薬6剤とβ3作動薬1剤が有効。
・腹圧性尿失禁は骨盤底筋の緊張低下により咳、くしゃみ、歩行、重いものを持つなどで尿失禁。β2作動薬のスピロペントは横紋筋の遅筋の収縮力を低下させ、速筋の収縮力を高める。子宮脱は膣口から出てくるようなら産婦人科泌尿器科受診を。


ESD時のパス

ESD時のパス
・当日
オピスタン1Aドルミカム10mg+生食100mlブスコパン1A、グルカゴン
ラクテック500ml1
チチナ(アドナ)100mg0.5%20ml 1A(125mg-100mg)
リカバリン(トランサミン250mg10%10ml 1A(1250mg-500mg)
を混注
・翌日(POD1
絶飲食
ラクテック500ml1本、ソリタT3500ml2
うち2本に
チチナ(アドナ)100mg0.5%20ml 1A(125mg-100mg)リカバリン(トランサミン250mg10%10ml 1A(1250mg-500mg)を混注
オメプラール20mg1+生食20ml12回ショット
注)ショットで投与するときはルートフラッシュ用の生食シリンジ20mlも入力すること。
POD2易消化流動、アルサルミン1-1.2g13/ムコスタ100mg3錠分3/パリエット20mg1を開始
POD3易消化3分粥
POD4易消化5分粥
POD5易消化7分粥
POD6易消化全粥
POD7
GF
再検し退院
注)ESD前に胸部単純CT、腹部造影CTし転移ないか確認を。


ステロイドミニ"ミニ"パルス

<ステロイドミニ"ミニ"パルス>
ソルメルコート/ソルメドロール(メチルプレドニゾロン)250mg+生食100ml 11回(125mg12回でも可能) 2時間かけて 3日間
プレドニン40mg+生食100ml 11回 1週間
プレドニン30mg11回内服 1週間
症状みて漸減していく
注)
B
型肝炎、結核の感染はチェックする。
抗血小板薬、抗潰瘍薬、場合により抗結核薬を加える。
抗血小板薬:ジビリダモール(ベルサンチン)150300mg/日+アスピリン81mg(小児バファリンR1)など
適応)
・薬剤性肝障害(胆汁うっ滞性)、間質性肺炎増悪、急性糸球体腎炎を疑う時
・薬剤性肝障害診断のためには、以下を検査する。腹部CTMRCPHCV抗体、HCV-RNAHBs抗原/抗体(HBs抗原+ならHBV感染あり)、IgM-HAV(カキのシーズン25)e抗原/抗体、HBV-DNAIgM-EBV-VCACMV-IgM、抗核抗体、抗平滑筋抗体、抗ミトコンドリア抗体、IgG/IgM/IgE/IgA・薬剤性肝障害の場合はウルソ6錠分3、強力ネオミノファーゲンC40ml静注 11回が無効な場合にミニパルスを検討する。
・急性糸球体腎炎は尿潜血、尿蛋白が持続的に続き、顆粒円柱も認め、その後腎機能が低下してくる。診断のためには本来腎生検だが、生検できない場合はIgG/IgM/IgE/IgAASO、抗核抗体、p-ANCA/c-ANCAC3/C4/CH50、レニン/アルドステロン、カテコラミン3分画(30分安静臥床後そのまま採血を)。尿路感染は必ず除外する。
cf)
一般的なgenomic actionではデカドロン:リンデロン:メドロール:プレドニン5510.8だがnon-genomic actoion1.20.210.4。パルス療法を行うという前提では、力価はソルメドロール125mgプレドニン500mgに相当する。
CMV
結核、カリニ肺炎(PCP)、HBV再燃に注意する。疑う時はCMV-Ag/CMV-IgM/CMV-IgG/CMV-C7HR3連痰/結核PCR/QFTβDグルカン/LDHを精査する。下血あればCMV腸炎も忘れずに。
プレドニン換算20mg4週以上継続するときは血糖測定、パリエット10mg1錠朝食後、ボナロン/フォサマック35mg1錠起床時(第2,4週の金曜日)、5%ハリゾン/ファンギゾンシロップ含嗽液(480ml)1120mLでうがい後に服用13回、バクタ/ダイフェン(S400mgT80mg)1錠(月水金内服)、胸部レントゲンを週1回、β-Dグルカン、CMV-C7HR2週間毎に測定する。


療養病院での抗生剤の使い方

☆療養病院での抗生剤の使い方
・療養病院での抗生剤は
ミノマイシン(MINO)100mg11
メロペン(MEPM)0.5g11
バンコマイシン(VCM)0.5g11回(60分)
cf)
バンコマイシン1g/hrで投与すればred neck syndromeは起こらない。
セフメタゾール(CMZ)1g12回→明らかなUTIの時のみ、耐性菌ありで肺炎には無効
スルペラゾン(SBT/CPZ、後発:セフロニック)1g12
ユナシン(SBT/ABPC、後発:スルバシリン)1.5g12
・喀痰培養でMRSAが陽性になった例でMRSAが肺炎に関与していた例は10%くらいらしい。
CDIに対しフラジール無効例が2%ありバンコマイシン内服が有効、逆にバンコマイシン無効例も2%ありフラジールが有効。点滴のバンコマイシンを内服してもよい。
・尿中レジオネラ抗原陽性ならレジオネラ感染症と考えてミノマイシン投与してみる(レジオネラの培養は難しい)。
βラクタム無効な肺炎ではクラビット内服しながらミノマイシンでもよい。
・アミノ配糖体系抗菌薬使用時の血中濃度モニタリングは投与直前と投与開始1時間後。バンコマイシン血中濃度採血指示は投与直前(トラフ値)。ただし、VCM0.5g12回程度など4gまでは血中濃度測定する必要なし。腎機能で容量調節は必要ある。腎障害や聴障害は高容量で長期間投与しないとおきない。
・短期間で繰り返す肺炎、尿路感染はそれぞれ膿瘍を疑うこと。膿瘍あれば4-6週間の抗生剤投与が必要。
cf)
ロセフィンで偽胆石
・ロセフィンは腎と肝から半分ずつ排泄され、胆嚢内でCaと結合し、偽胆石を作ることがある。∴Caを含む製剤と混合は配合変化起こす。
・ロセフィンで加療中に1週間ぐらいでできることがある。ロセフィン加療中に右季肋部痛あれば偽胆石を疑うこと(小児で10.1-46.5%、成人で21.4-25%)。
・特に腎機能低下例で要注意。
・ロセフィン投与を中止すると自然消失することが多い。
・胆石の原因になるため療養病院ではロセフィンを採用していないこともある。
cf)
筋注できる抗生剤
・ルートも取れず、胃瘻や胃管もなく、皮下注している患者に抗生剤を投与する時は筋注できる薬剤を使ってもよい。
・チエナム0.5g0.5%キシロカイン2mlに溶かして筋注する。
・セフメタゾン、セファメジン、セフォタックス、パンスポリン、ビクシリン、ピペラシリン、ペントシリン、アザクタムなども筋注可能。
cf)
抗生剤のスペクトラムまとめ(一般名,商品名)ペニシリン系:
PCG(
ペニシリンG,ペニシリンG):GPC(Strep)
ABPC(
アンピシリン,ビクシリン):GPC(Ent,Strep),GNR(E)
PIPC(
ピペラシリン,ペントシリン):GPC(Ent,Strep),GNR(E,K,P,S,C,Etb,Pseudo,Acineto)
ABPC/SBT(
アンピシリン/スルバクタム,ユナシン):GPC(Ent,Strep),GNR(E,K,P,Acineto),嫌気
PIPC/TAZ(
ピペラシリン/タゾバクタム,ゾシン):GPC(Ent,Strep),GNR(E,K,P,S,C,Etb,Pseudo,Acineto),嫌気
セフェム系
CEZ(
セファゾリン,セファメジン):GPC(Strep,MSSA),GNR(E)
CTM(
セフォチアム,パンスポリン):GPC(Strep,MSSA),GNR(E,K,P)
CMZ(
セフメタゾール,セフメタゾール):GPC(Strep,MSSA),GNR(E,K,P),嫌気
CTRX(
セフトリアキソン,ロセフィン):GPC(Strep,MSSA),GNR(E,K,P,S,C,Etb)
CAZ(
セフタジジム,モダシン):GNR(E,K,P,S,C,Etb,Pseudo)
CFPM(
セフェピム,マキシピーム):GPC(Strep,MSSA),GNR(E,K,P,S,C,Etb,Pseudo)カルバペネム系:
MEPM(
メロペネム,メロペン):GPC(Strep,MSSA),GNR(E,K,P,S,C,Etb,Pseudo,Acineto),嫌気
注)
GPC(Enterococcus,Streptococcus pneumoniae)
GNR(E.coli,Klebsiella,Proteus,Serratia,Citrobacter,Entrobacter,Pseudomonus aeruginosa,Acinetobacter baumannii)
注)MEPM1st choiceは重症院内感染症、起炎菌がESBLAmpC、壊死性筋膜炎の初期治療。療養病院では使わないのが原則。
参考)各種抗生剤のスペクトラム



<各種文書の書き方 目次>

主治医意見書の書き方(要介護5

☆主治医意見書の書き方(要介護5
注意)主治医意見書のための問診票があるのでそれを利用するとよい
1
1)診断名
・多発性脳梗塞
くも膜下出血
・高血圧性脳症
くも膜下出血後遺症
cf)
発症年月日が不明な場合は「不詳」と記載しておく。
1
4)障害の直接の原因になっている傷病の経過及び投薬内容を含む治療内容
・麻痺、筋力低下、自発性低下著しく、ほぼ全介助の状態が続いている。
・リハビリ実施するも全身の拘縮が強く、首の運動のみ自発がある。
・経鼻胃管による栄養摂取をしている。
・気道感染が時々見られる。
・意思の疎通は困難である。
・日常生活の動作〜起き上がり、立ち上がり、移動、食事摂取、排泄、清潔、更衣、内服などに全介助を要している。
・指示の内容、記憶、理解もできない。
・経口摂取困難となり胃瘻造設されている。
・現在は左肩麻痺で右側も自発運動はほとんどなく、時折開眼する、右手をわずかに動かす程度。
・意識状態は終日閉眼入眠傾向で、声かけにも反応乏しく、意思の疎通困難。
・頻回に訪室し状態観察、介護を要している。
・四肢筋力低下、握力低下、拘縮も増強している。
・時々発熱もあり、徐々に衰弱進行、急変も考えられる。
誤嚥性肺炎を繰り返したため、以後経鼻胃管栄養となっている。たびたび経口への切り替えが行われたが、拒食強く中止。
4
1)現在、発生の可能性が高い病態とその対処方針(対処方針は特に書かなくても良い)
・尿失禁→おむつ
4
3)介護サービスにおける医学的観点からの留意事項
・血圧→あり:降圧薬の服用を確認する。
・嚥下→あり:むせるため時間がかかる/経鼻胃管栄養/嚥下困難
・摂食→あり:誤嚥性肺炎に注意/流動食/胃瘻より注入
・移動→あり:車椅子/移動時介助必要
5
その他特記すべき事項
・車椅子使用。
・仮性球麻痺でむせるため食事に時間がかかる。
・随意運動は右上肢のみ可能であるが介護者の妻が居宅での生活を強く望んでいる。
・在宅介護を継続するための訪問、入所を組み合わせたサービス、機能維持のためのリハビリが必要。
・衣服の着替えなど看護を受けやすくするために関節の拘縮を和らげるリハビリが必要である。
・意思、感情の表現伝達を進めるために発語の訓練リハビリを受けている。
・高齢でもあり全身の筋力低下、意欲健忘、認知機能の低下とともに常時意思の疎通に欠け、現在日常生活動作全て全介助を要している。
・両手爪白癬あり軟膏塗布。手にタオルを握らせ乾燥を促している。
・麻痺、筋力低下のため自力運動がないため、定期的に体位変換を要する。
・タッピング、皮膚の清潔保持を要する。
・強度の認知症失語症のため意思疎通不可能。時に自己主張、要望を訴えるが理解困難。
・右半身麻痺、関節拘縮のため自力体動不可能で、移動は34人の介護者が必要。
・介護者に対する暴力行為、机上の物を投げるなどの行為あり。
・尿便意なくおむつ使用。時に弄便あり。

cf)
日常生活自立度
障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)
・生活自立(ランクJ)
何らかの障害等を有するが、日常生活はほぼ自立しており独力で外出する。
1.
交通機関等を利用して外出する
2.
隣近所へなら外出する
・準寝たきり(ランクA)
屋内での生活は概ね自立しているが、介助なしには外出しない。
1.
介助により外出し、日中はほとんどベッドから離れて生活する
2.
外出の頻度が少なく、日中も寝たり起きたりの生活をしている
・寝たきり(ランクB)
屋内での生活は何らかの介助を要し、日中もベッド上での生活が主体であるが、座位を保つ。
1.
車いすに移乗し、食事、排泄はベッドから離れて行う
2.
介助により車いすに移乗する
・寝たきり(ランクC)
1
日中ベッド上で過ごし、排泄、食事、着替において介助を要する。
1.
自力で寝返りをうつ
2.
自力では寝返りもうてない
全く障害等を有しない者については、自立に○をつけること。
判定に当たっては、補装具や自助具等の器具を使用した状態であっても差し支えない。

認知症高齢者の日常生活自立度
・Ⅰ
何らかの認知症を有するが、日常生活は 家庭内及び社会的にほぼ自立している。
・Ⅱ
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意していれば自立できる。
・Ⅱa
家庭外で上記Ⅱの状態がみられる。
例)たびたび道に迷うとか、買物や事務、金銭管理などそれまでできたことにミスが目立つ等
・Ⅱb
家庭内でも上記Ⅱの状態が見られる。
例)服薬管理ができない、電話の応対や訪問者との対応など一人で留守番ができない等
・Ⅲ
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが見られ、介護を必要とする。
・Ⅲa
日中を中心として上記Ⅲの状態が見られ る。
例)着替え、食事、排便、排尿が上手にできない、時間がかかる。やたらに物を口に入れる、物を拾い集める、徘徊、失禁、大声・奇声をあげる、火の不始末、不潔行為、性的異常行為等
・Ⅲb
夜間を中心として上記Ⅲの状態が見られる。
・Ⅳ
日常生活に支障を来たすような症状・行動や意思疎通の困難さが頻繁に見られ、常に介護を必要とする。
・M
著しい精神症状や問題行動あるいは重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要とする。
例)せん妄、妄想、興奮、自傷・他害等の精神症状や精神症状に起因する問題行動が継続する状態等
全く認知症を有しない者については、自立に○印をつけること。


被覆費受給申請書

☆被服費(紙おむつ)受給申請書
生活保護法で紙おむつの費用の扶助を申請できる。
・使用見込み期間は6か月(半年毎の申請)。
・必要とする理由は「脳梗塞後のため寝たきり状態で自己にて排尿排便コントロールができない状態にある」など。


医療要否意見書

☆医療要否意見書について
・傷病名または部位:脂質異常症など、発症日は初診日から。
・今後の診療見込み:定期通院、内服加療を要する。
・見込み期間:入院外、6か月(外来の時)
・入院外医療を①要する
・就労可否:中労働(立ち仕事)等。前回内容や現状を参考にする。(記載なしでも可)


療養病院での書類の書き方1

☆療養病院での書類の書き方1
注意)後見人用の診断書で、鑑定依頼は基本拒否する。理由はCT検査など必要な検査ができないからetcでよい。 
・年金、生命保険など診断書の経過:
 
平成〇年〇月〇日、家で倒れているところを家族により発見され、○○病院に救急搬送された。○○の診断にて、開頭血種除去術が行われた。後遺症として意識障害片麻痺、嚥下障害を認め、気管切開も施行された。現在は寝たきりで、日常生活動作には全介助を要している。経口摂取は困難なため、胃瘻造設となっているほか、頻回の吸痰、気管切開の管理、合併する肺炎、糖尿病の加療を行っている。今後も入院加療は必要である。
・治療内容:
 
胃瘻栄養の継続し、関節拘縮予防、褥瘡予防のためのリハビリテーション、肺炎予防のための頻回の吸痰と気管切開管理を行っている。
・切断または離断、変形、麻痺:
 
痙直性、脳性、感覚鈍麻、運動麻痺
・手足の可動他動域:
 
手指、足趾とも可動性なし(拘縮)
・その他の精神、身体障害の状態:
 
寝たきりで意思疎通できず、発語も不可。四肢拘縮が著明で栄養は経管食に頼っている。病状は入院以後固定化している。高血圧、糖尿病は経鼻胃管からの投薬で安定している。
・回復の見込み:
 
病状は固定しており、回復の可能性は見いだせない。
・現症時の日常生活活動動作及び労働能力:
 
全介助、労働能力なし
・予後:
 
極めて不良
cf)
・障害基礎年金診断書の診療回数は月平均30
・治療内容は拘縮、褥瘡予防の為のリハビリテーション、肺炎予防の為の適宜吸痰を行っている。
・傷病発生日時は不明な時は「不詳」とする。
・初診日時は入院日時で良い。
・主治医意見書の入院期間は6か月と記載する。

入院計画診療書の書き方(療養病院・急性期病院)

<入院計画診療書の書き方(療養病院)>
診断名:肺炎後の廃用症候群脳梗塞後遺症、脳卒中後遺症など
症状:意識障害、嚥下障害、四肢麻痺
ADL
:ベット上臥床、車椅子移乗可
治療計画:検査、バイタルサインの観察に基づく全身管理、リハビリテーション
リハ計画:拘縮や褥瘡の予防及び離床を目標に関節可動域訓練、移乗動作訓練を行います
栄養計画:特別な栄養管理の必要性(有)
感染、皮膚潰瘍の対策:肺炎、尿路感染の早期発見と治療をします。保清、保湿を行い褥瘡の予防します。
看護計画:安全、安楽に療養生活が送れるよう援助します
<入院計画診療書の書き方(急性期病院)>
診断名:肺炎、総胆管結石など
症状:発熱、酸素化不良、腹痛
治療計画:抗生剤、点滴、内視鏡的治療
検査:適宜、採血、レントゲン、CTなど
入院期間:1週間程度(経過により変更あります)

入院時指示

-----入院時-----<入院時指示>
・診断:例)誤嚥性肺炎など
・入院目的:加療
・食事:絶食(飲水は少量可/食事3割以下なら10%EL31本、3-6割なら2本負荷)・内服:検薬後、一旦中止
・酸素:SpO2 90%未満で酸素開始、最大8-10L93-97%COPDでは89-91%)となるように酸素増減、適宜offも可(もしくは、「90%以下なら1Lずつup98%以上なら1Lずつdown」など)、人工呼吸器管理など
・活動/ADL:制限/ベッド上安静/自由。例)血小板2万以下はベッド上安静、痙攣発作既往あり転倒要注意なためベッド上安静など。
・バイタル:2(ICU時はICUroutine)療養病棟では血圧は2-3日に1回、体温、脈拍、SpO2は毎日、体重測定は4週に1回など
・尿量測定:不要/24時間ごと(ICU時は4)・血糖測定:不要/院内統一スケール
NG補正(イレウスの時):不要/排液N/S全量補正q12h・点滴:持続/ロック可
<コール条件>
・体温:>38.5(℃)
・血圧:<90、>180mmHg
・心拍:<50、>120(回/分)
SpO2:<93(%)(COPDでは89%
・尿量・<600ml/day or100ml/4hr<異常時指示>
・疼痛:カロナール坐薬、ボルタレン坐薬25mg(体格により50mg)、ソセゴン 1A iv(Dr.call必要)・吐気:プリンペラン 1A iv 
・不穏:アタラックスP 1A ivセレネース1A筋注(高齢者は0.5A)、セレネース 1A + N/S100ml div・発熱(38.5℃以上):メチロン1A筋注、ボルタレン坐薬25mg(体格により50mg)、血培2セット採取、採血採尿
・胸痛:心電図、胸写
・便秘 ラキソベロン15滴内服、GE浣腸60ml
(
その他の条件付き指示はDr.call必要)
---------------------------------------------------------------
<異常時指示>(①が優先度高い)
発熱時(38.5℃以上):
カロナール200mg2Tもしくはカロナール座薬
ロキソニン1T
ボルタレン坐薬25mg(腎障害あるときはしない)
メチロン250mg/1mL 1A筋注
疼痛時:
カロナール200mg2Tもしくはカロナール座薬
ロキソニン1T
ボルタレン坐薬25mg (腎障害あるときはしない)
ペンタジン15mg 1A筋注
不眠時:
ベルソムラ15㎎(長期間BZP内服時は持参のBZP1週間ごとに0.50.25Tずつ漸減しながら併用)
(以下はせん妄時は中止)
マイスリー10mg 0.5T
③②
無効時はさらに0.5T追加
レンドルミン0.25mg1T嘔気時:
アタラックスP1A静注
プリンペラン1A筋注(もしくはプリンペラン1A+生食20ml静注もしくはメイン点注)
ノバミン1A筋注
ナウゼリン坐薬1
不穏時:
テトラミド1Tレスリンデジレルリフレックス、レメロン)内服
リスパダール1包内服(13回まで、1時間あけて)
セレネース1A筋注
セレネース1A+生食100ml 100ml/hr入眠ストップ
セレネース1Aロヒプノール1A+生食100ml 100ml/hr入眠ストップ(BZPを半年以上服用し、休薬による反跳性不眠を疑うとき)
家族Call便秘時:
摘便
レシカルボン坐薬
③GE
浣腸60ml
プルゼニド2T血圧200mmHg以上:
アダラート5mg 1C内服
フランドルテープ4011枚(内服できないとき)
---------------------------------------------------------------
 
<異常時指示>(改訂版)
・発熱時
38℃
以上
アルピニー坐薬1
②3
点クーリング
セフメタゾール1g+生食100ml 124日間(チエナム筋注用0.5g12回)
・血圧上昇時
アムロジピンOD(2.5)1C
カルピン1A+生食100ml 4ml/hrで開始、30分後に
BP120
以下なら-2ml/hr
BP180
以上なら+2ml/hr・不穏時
リスペリドン0.5ml屯用
アタP1A筋注(経口不能の時)
・不眠時
ゾピクール(7.5)1T屯用
アタP1A筋注(経口不能の時)
・便秘時
便秘2
ピコスルファート1ml
テレミンソフト1個(経口不能時)
便秘3
グ浣60cc・食事量
前日の昼から朝にかけて食事量が半分以下ならソルデム3A500ml点滴(もしくは皮下注)


診断書

-----診断書-----診断名:
上の者、平成 年 月 日、上記診断で初診。来院日から約 日間の加療を要する。経過
によってはこの限りではない。以下余白。

cf)
診断書の治療期間
・軽微な捻挫、打撲:3日~2
・捻挫、打撲、軽微な骨折:3週~4
・脱臼、骨折、軽微な脊損:1ヶ月~2ヶ月
・重症多発外傷、脊損:3ヶ月以上
(
注意)・警察用の診断書は「頭、首、右腕も胸も腰もお尻も足も打った」は、「全身打撲」の一
言でOK
・治療期間15日未満は違反点数3点、15日以上は免停(15日毎に30日間)
・受診日より以前に発症していたとしても、受診日以降の診断書しか書かないこと。

情報診療提供書の返信

-----情報診療提供書の返信----- 平素よりいつもお世話になり有難うございます。本日来院されました○○様ですが、当
院で入院の上、精査加療を行います。落ち着きましたら、貴院を再紹介させていただきま
す。御紹介ありがとうございました。今後とも宜しくお願い致します。
            科 ○山○男 拝


情報診療提供書

-----情報診療提供書-----御担当医先生御待史
 平素より大変お世話になっております。上記患者様ですが、平成年月日、のため当院に救急搬送時間外外来受診されました。にて を認め、 と診断致しました。当院での対応は難しく、ご家族のご希望もあり、お忙しい中申し訳ございませんが、 様の御高診御検討宜しくお願い致します。

cf)
転送先探し
・医事課任せにせず、自分で相手先の医師に話をすること。
・一生懸命報告し、協力を仰ぐ姿勢が大切。万が一、断られてもきちんとお礼を言うこと。
・転送先が見つからず、急変した場合断った先の責任ではなく、転送先を見つけられなかった自分の責任であることを肝に銘じること。


コンサルト

-----コンサルト-----
○○
(御担当医or○○)先生 御机下
1 
2 
いつも大変お世話になっております。御紹介いたします患者様は上記#2にて入院加療中
の方です。ここ数日、#1を認め、  により  と愚考致します。お忙しいとは存じま
すが、一度貴科的御高診、御指導宜しくお願い致します。
            科 ○山○男 拝 院内PHS番号


コンサルト返信

-----コンサルト返信-----
○○
先生御侍史
○○
様の対応ありがとうございました。現在は にて加療中です。御紹介ありがとうござ
いました。
            科 ○山○男 拝 院内PHS番号


カルテ(神経所見)

-----カルテ(神経所見)-----
cranial nerve:
pupil /,round/isocolic
light reflex +/+,prompt
EOM
 full/smooth
nystagmus -/-
diplopia -/-
conjugate deviation -
ⅤⅦⅧⅨⅩⅩⅠⅩⅡ
 normal
motor (upper&lower limb) normal
sensory(touch) (upper&lower limb) normal
diadochokinesis -/-
FNF test -/-
Heel-thin test -/-
trunk ataxia -
DTR biceps +/+,triceps +/+,patella +/+
Jackson - ,Spurling +/+,Laseague +/+


カルテ(通常身体所見/退院サマリー)

-----カルテ(通常身体所見/退院サマリー)-----
Pt) y.o. F/M ID:
DOA)2013//
ENT)2013//
Diag.)###
CC)
PI)
PH)
HTN,DM,HL,HU,BA,BPH,PID,CVD,CAD,PAD
Meds)
SH)
ADL/KP
smoke/EtOH/allergy
PE)
gen:NAD/exhausted due to pain
cons:JCS0,E4V5M6
v/s:BP/,HR reg/irreg,BT,Sat(RA/FiO2 )%,RR
HEENT:conj NA/NI,neck supple,JVD,neck LAN palp,PERL(3/3),EOMI
throat erythematous,swollen tonsils,white exudate
chest:lung no crackle,no wheeze
heart s1s2 reg. mabd:
ope scar,soft,flat,NBS,no
tds,rebound,defence,tapping,heeldrop,Murphy,McBurney
ext:no C/C/E,Homans,Lawenberg,dorsalis pedis a.
nerve:upper/lower/facial motor intact
Exam)
EKG:
CXR:
L/D:
CT:
ProblemList)
#1.
#2.
#3.
#4.
#5.
Assessment/Plan)
#1.
#2.
#3.
#4.
#5.
入院後経過)
転帰
退院時処方)
考察)